この記事は僕が休職中にうつ病の回復のヒントとなるのではと思い買った漫画「うつヌケ〜うつトンネルを抜けた人たち〜」を紹介します。
この漫画は、うつ病になった著者田中圭一さんのうつ病の経験談と様々な人のうつ病のきっかけと回復に至るまでを漫画にした内容となっています。
タイトルの「うつヌケ」は2017年の流行語大賞を受賞をするなど、33万部を超える大ヒットした漫画です。
しかし最初に言っておきますが、私ははっきり言ってこの本はおすすめできません。
なぜならうつ病の回復のきっかけがあまりにご都合主義なのが多すぎるからです。
これを読んでも得るものがなさすぎます。
この漫画を読むのであれば、「ツレうつ」を読まれた方が良いかなと個人的に思います。
散々なことを言ってしまいましたが、書籍レビュー始めていきます。
目次
【うつヌケ】この漫画をおすすめできる人
- 他の人がどういう経緯でうつ病になったかを知りたい人
- うつ病が回復するにはどういったきっかけで回復しているか知りたい人
この本をおすすめできる人を私なりに無理やり考えてみました。
おすすめ出来る人は上記の方達です。
一応上記の2つの様な方がおすすめではありますが、私がそれでもこの本をそもそもおすすめしないその理由は
①に関しては、他の人がどういう経緯でうつ病になったかを知っても当人にとってあまりメリットがないからです。
②に関しては、回復のきっかけを知れるのであればいいのではと思うのですが、この本のうつ病回復者のストーリーはかなりご都合主義的な要素が強いです。
そのため偶々うまく人生が好転したから、うつ病が治ったんだろうとツッコミたくなるようなストーリーがほとんどです。
ただ、それでも他の人のうつ病のきっかけや回復のきっかけを知りたい人にとっては良書となりうることもあり得るかなという程度です。
【うつヌケ】概要紹介
発行日
発行日は2017年1月19日発行
著者の田中圭一さんの紹介
サラリーマン兼業漫画家です。
大阪出身で近畿大学法学部を卒業した後サラリーマン勤務中にうつ病を発症します。
この時発症したうつ病が寛解に至る経緯を漫画にした作品「うつヌケ~うつトンネルを抜けた人たち~」を連載し、「うつヌケ」が流行語大賞を受賞します。
ページ数
173ページ
読み終えるまでにかかる時間
ページ数は普通程度の量の漫画でありますが、文字数が多く読むのにかかる時間は30分程かと思います。
漫画内容紹介
この書は、ある日突然著者の田中さん含む総勢18人のうつ病になった方たちの、うつ病になるきっかけと回復への軌跡を描いた漫画となっています。
漫画の流れとしては、最初の田中圭一さんのうつ病になったきっかけと回復に至ったエピソードが描かれます。
その後、他の方のうつ病になったきっかけと回復といった同様の内容のエピソードが17人分描かれます。
漫画「うつヌケ〜うつトンネルを抜けた人たち〜」の感想
絵は普通程度の上手さだが、少し古臭い絵柄
絵は正直普通だと思います。少し古さを感じる絵柄となっており、「ブラックジャック」などの手塚さんの漫画のタッチに近いイメージです。
トータルで特に可もなく不可も無くと言った印象です。
うつ病回復のきっかけがとにかくご都合主義が過ぎる
この書の内容としては著者は、うつ病の人の生きるヒントにと謳っているにもかかわらず、うつの回復のきっかけが、ご都合主義の内容がほとんどなのが問題だと思います。
例えばうつ病になってて、かつてのライバルが起業しその手伝いをして欲しいと言われ成功しうつ病を回復したりする。
実際はそんなことが起こる人の少数派だし、そんな人生が好転したらそりゃうつ病も良くなるよと思ってしまう。
うつ病の当人にとっては、自分ができる努力の範囲でのきっかけを知りたいはずなのに著書は、ご都合主義による周囲の環境変化による回復記録がほとんどのイメージです。
こんな内容では、うつの回復のヒントになる人ってほとんどいないと思います。
普通の人は、そんな都合よくチャンスが舞い込んできたりしません。
地道に病気と向き合って治療していくしかないんです。
これを読んで、何を参考にしろというのでしょうか。
ただ、いろんな人の話を知りたい人などにとっては読む価値がある程度だと思います。
漫画【うつヌケ】感想まとめ
酷評していますが、うつ病でない人が読む分には、それなりに読める漫画だとは思います。
ただうつ病の方や家族の方が、うつ病をよくするヒントとして購入するには、全くもってお勧めできません。
先ほど酷評した通り、回復のきっかけがご都合主義な上、周囲の環境が良い方向へ変化した結果に過ぎないからです。
これを読んでも特に何のメリットも得られないと思います。
ですのでどーしてもこの本が欲しいという方以外はご購入は控えた方が良いかと思います。
以上、この記事がお役に立てれば幸いです。