誰もが憧れる配当生活。このブログをご覧のあなたもその一人だと思う。ただし、配当利回りだけを見て株式を購入していると必ず痛い目にあう。
この記事では、参考までに私が高配当株を購入する際の基準を紹介させて頂く
高配当株、買いの5つの基準
1.配当利回りが3%以上(税引前)
2.増配傾向が続くと予想される事(最低でも前年の配当金額を維持していること)
3.配当性向が高すぎない
4.倒産リスクがほぼ無いと考えられること
5.本業収益の営業利益が順調に伸びている事
目次
基準1.配当利回りが3%以上(税引前)
私は、配当利回りについては、税引後で4%以上(=税引前で5%)になることを理想と考えています。
ただ、税引前で5%の配当利回りの株式は実際にはほとんどありません。
しかし、上記の基準2も満たす株式を購入しますから、購入後に増配が行われると配当利回りもアップしていきますので、この基準1では、購入時は配当利回り3%(税引前)でOKという基準にしています。
なお、一般にYahooファイナンスや四季報などで表示される配当利回りは、原則として税引前のものになっています。
配当金は源泉税で約20%が差し引かれますから、実際に手元に受け取れる配当金は元々の80%になります。
私の理想的な配当利回りは税引“後”で4%です。
税引後配当利回り4%の株式を1,000万円分買うと、実際に税引後の手取りで受け取れる配当金は、
1,000万円×4%=40万円/年(33,000円/月)
さらに、3,000万円、5,000万円、1億円の場合、税引後の手取りの受取配当金は、
3,000万円×4%=120万円/年(100,000円/月)
5,000万円×4%=200万円/年(166,000円/月)
目標である5000万円であれば、家賃代などの固定費はカバー出来そうですよね。プラス複業で何とか生活出来るレベルだと思います。
2.増配傾向が続くと予想される事(最低でも前年の配当金額を維持していること)
これは、増配が続けば受け取れる配当金がどんどん増えていくからです。
そして、増配が続いているという事実からは、その企業の意志、つまり増配継続・株主還元への強い意志・配当方針を感じ取ることができます。
また、このような企業は、仮に業績不振で増配ができなくても、極力減配を避ける(=最低限、前年の配当額を維持する)傾向もあります。
配当利回りで考えると、増配されると、購入価格ベースでの配当利回りがどんどんアップしていきます。
例えば、下記の場合、
A社の株式:株価2,000円で1,000株購入、1株当たり配当金60円
・配当利回り:60円/2,000円=3%
⇒購入後、A社が1株当たり配当金を10円増配して70円にしたとすると、
・配当利回り:70円/2,000円=3.5%にアップ
⇒さらに1年後、80円に増配したとすると、
・配当利回り:80円/2,000円=4%にアップ
この間、投資した側としては、A社株式を保有し続けているだけで、実質的には何もしていないわけです。
ですが、A社株式を持っているだけで、配当利回りは3%から4%にアップし、さらにこの先も増配が行われるたびに、配当利回りはアップしていきます。
たとえ、A社の株価が購入時より下がって、含み損になったとしても、増配が行われる限り、受取配当金はどんどん増加していきます。
上記の例で、配当利回りのアップと配当金額の増加の関係を見てみると、投資金額は株価2,000円×1,000株=200万円なので、
配当利回り3%の場合:投資金額200万円×3%=6万円(当初)
配当利回り4%の場合:投資金額200万円×4%=8万円(当初比1.3倍)
配当利回り5%の場合:投資金額200万円×5%=10万円(当初比1.6倍)
このように、増配の継続が期待される高配当株を購入して、数年持っていると配当金がどんどん増えていきます。
ですので、増配が続く可能性が高い高配当株を選別して購入すれば、もし現時点での受取配当金が配当生活に不足していても、数年後には配当金が増加して、配当生活が可能になるということも期待できます。
私も、早め早めに高配当株を購入して持ち続けるという戦略を実行しています。
3.配当性向が高すぎない
これは基準2にも繋がってきますが、配当性向が高過ぎると無理をして配当をしている事になり、減配リスクが高まります。
実際上場来減配のなかったJTも配当性向が90%付近に達し遂に減配をする事になりました。
50%超を超える配当性向の会社は要注意です。
4.倒産リスクがほぼ無いと考えられること
配当生活は、受取配当金のみで生活している状態ですので、万が一投資している会社が倒産して配当金がゼロになると、大前提が崩壊してしまいます。
配当生活に入った時点で、会社や仕事は辞めているはずですから、この事態は絶対に避けなければなりません。
ですので、この基準3は当然のことのように思えますが、非常に重要な基準です。
企業の内情を外部から知ることはなかなか難しいので、この倒産リスクをゼロにすることはできません。
しかし、時価総額数千億円から1兆円以上の大型株を中心に投資すること、投資している企業に関するニュースは日常的にチェックしておくことなどによって、倒産リスクをできる限り避けることはできます。
そして、何よりも高配当株で分散投資を行うことがリスク軽減につながります。
例えば、高配当株の会社5社に均等投資している場合、そのうち1社が倒産すると、受けるダメージはざっくり20%になります。
ですが、投資対象が高配当株の会社100社であれば、そのうち1社が倒産したとしても、受けるダメージは1%に過ぎません。
配当生活のためには、長期的に安定かつ継続して配当金を受け取ることが重要です。このためには、高配当株の分散投資が欠かせません。
5.本業収益の営業利益が順調に伸びている事
これは、「基準2.増配傾向が続くと予想される事」とも関連しています。
配当金の原資は、会社の利益です。
ですので、業績が好調で利益を上げている企業であれば、増配を続けることができる可能性が高くなります。
業績は、基本的には売上高と営業利益の伸びで見ます。
成長株のように、営業利益の伸びが前年比20%とか、高い伸びである必要はありません。
高配当株は、地味ながら前年比数パーセントでも伸びていれば十分です。
四季報などで、過去の業績実績および今期以降の業績予想を確認して判断します。過去に業績不振の年があれば、その年でも配当を維持しているかどうかも確認します。
これらの5つの基準で高配当株をチェックして、購入するかどうかを決めています。
少しでも参考になれば幸いです。