この漫画は僕がうつ病と診断されてすぐに買った漫画です。
うつ病の急性期だったのですが、映画化もされて有名で知っていたこの漫画を自分の病気を知るためにと思い購入しました。
当時本を読むことはとてもできそうにもなかったため、まずは漫画で読みたかったというのも選んだ理由の一つとしてあります。
この漫画は、うつ病になった旦那さん(ツレ)との日常生活と闘病生活を奥さん目線で描いた漫画です。
ツレがうつ病を発症するところからうつ病を回復していくまでを決して暗くなくコミカルに描いたものとなってます。
誰にでも読みやすい書籍となっていますので、とりあえずうつ病の事をしるとっかかりとなる一冊となっています。
では、書籍レビュー始めていきます。
目次
【ツレがうつになりまして。】この漫画をおすすめできる人
- パートナーや家族がうつ病になってしまい、どうしていいかわからない人
- うつ病になった張本人で、活字の本を読めないがなんとか漫画なら読めるという人
- 家族がうつ病の理解が低いと困っている人(プレゼントして家族に読んでもらうという意味)
この本をおすすめできる人は上記の方達だが、特に3番目のうつ病当人が家族へ病気を理解してもらうために、渡して読んでもらうのが一番おすすめできます。
これだけ世の中でうつ病がメジャーな病気になっても、うつ病は周囲の方の理解が難しい病気です。
私自身も妻がうつ病に対して中々理解をしてくれないため、「どうせまたうつ病を言い訳にするんでしょ」等言われ、何度も傷つくことがありました。
どーにかして、自分の症状や気持ちを客観的に知ってもらいたい。
そう考えた私は、「一度読んでみて」とこの「ツレうつ」を渡しました。
妻は読みやすかったのか最後まで読んでくれ、それから少しうつ病への理解が進んでくれた様です。
この本は簡単ではありますが、うつ病の症状や精神状態などをコミカルに描いているため、誰でも読みやすいと思います。
なので、私の様な家族の理解を得たい時のアプローチの一つとして使えるかと思います。
【ツレがうつになりまして。】概要紹介
発行日
発行日は2015年6月発行となっております。
著者の細川貂々さんの紹介
細川貂々さんは1996年に漫画家としてデビュー。
うつ病になった夫との闘病記をショートストーリの漫画にした今作「ツレがうつになりまして。」を2006年に発表し、一躍有名に。
その後続編の「その後のツレがうつになりまして。」や映画化により活躍の場を広めています。家族構成は、夫、子供との3の人家族(ツレうつ内では、子供はいません)。
ページ数
129ページ
読み終えるまでにかかる時間
ページ数の少ない漫画のため読むのにかかる時間30分もかからないかと思います。
書籍内容紹介
この書は、ある日突然旦那さん(ツレ)がうつ病になった奥さんの目線で、ツレの日常生活や闘病生活をコミカルに描く短編のショートストーリーの漫画となっています。
漫画の流れとしては、
第一章 「ある日、突然、うつ病に。」
第二章 「一番、重くて、つらい時期。」
第三章 「浮いて、沈んでの回復期。」
第四章 「少しずつ、上を向いて歩こう。」
番外編 「ほのぼの番外編」
となっており著書のツレがうつ病を発症するところから順に、急性期、回復期、その後とうつ病を回復していくまでを決して暗くなく奥さん目線でコミカルに描いたものとなっております。
漫画「ツレがうつになりまして。」の感想
絵は上手くはないが、拒絶感を感じる人はいない絵柄
絵は正直うまくないと思います。
ただ個人的に嫌悪感は感じない絵でした。
好みもあるかもしれないが、女性的なかわいらしいキャラクター的な描写となっております。
そのため、万人の方が読めると思います。
テーマはダークなのにクスッと笑えてとっつきやすい
うつ病が漫画のテーマのため少しダークな部分もあるが、そんなダークな所もクスッと笑える様なストーリーにしてくれています。
うつ病を扱った漫画なのに読んでて暗くなる様なことはないところがすごいと思います。
うつ病本人の目線が少ないことと、少し内容が浅く感じる
正直な所、うつ病の方がこの本を読んで得ることは少ないのかなと思います。
ただ「こういう気持ちわかる」や自分だけこんな気持ちになるのではないという事が読んでて共感できるので、うつ病を知るために初めて読む本としてはちょうどいいかもしれません。
また、症状のメカニズムや対処方法など特に記述がなく、淡々とツレの生活が書かれていくため少し内容が浅く感じます。
うつ病本人の方や家族が読むにしても、この本でうつ病の事を理解しようという気概では読まない方がいいと思います。
【ツレがうつになりまして。】感想まとめ
なかなか良い漫画だとは思うが、うつ病の方やパートナーの方が、うつ病をよくするためや深く理解したいといった目的で買う書籍としては、お勧めできません。
ただ家族がどう感じているのかを知りたいうつ病本人の方や、家族がうつ病となり、うつ病のことを知りたいが何から読めばいいかわからない人が、うつ病を知るとっかかりとして読んでもらう事には大変お勧めができます。
内容が明るく読みやすいので、うつ病の人がどういう気持ちや精神状態なのかを知るのにはとても役立つと思います。
うつ病を知ってもらうきっかけとしてはとても良書であることは間違いありません。
自分の気持ちを少しでもわかった欲しいと思う方は、買って家族に渡す若しくは、リビングに置いておくなどで読んでもらう。そんなことをお勧めできる一冊でした。
以上、参考になれば幸いです。