うつ病で休職中ですが自分の状態が今、回復ステージの中でどれくらいの位置にいるのか分からなくて不安・・。
またおすすめの過ごし方や、注意点があったら教えて欲しい。
うつ病は一度発症してしまうと治るまでにとても時間のかかる病気です。
うつ病治療の目標は寛解(薬を飲まなくても安定した状態)です。
寛解までの間、自分が今どのステージにいるのかを把握しておくことはとても大切な事ですよね。
この記事では、うつ病の急性期・回復期・維持期(再発防止期)のそれぞれの過ごし方や注意点を紹介します。
この記事を読めば、自分が今どのステージに属していてどの様な過ごし方や注意をしなければいけないかわかるはずです。
目次
①うつ病の急性期とは
うつ病の急性期の期間はどの位?
発症〜3ヶ月程度
うつ病の急性期の症状と特徴
急性期とは、不安や落ち込み、億劫感などうつ病の症状がもっとも重くつらい期間の事を言います。
身体的にも精神的にも日常生活すら困難になる人も多いです。
うつ病の急性期の時のおすすめの過ごし方は?
この時期は抗うつ薬などによる『薬物療法』を受けながら、出来るだけストレスの原因から離れてとにかく休養する事が大切です。
うつ病が発症して回復期になるまでは、抗うつ薬を飲みながら体と脳と心の3つがある程度通常に働く様になるまで、とにかく休養に専念する事が一番大切なのです。
寝たければ一日中寝てて問題もないです。
また歯磨きやお風呂も億劫間が強ければ、やらなくて大丈夫です。
自分がやりたいことだけ気のむくままにやりましょう。
日常生活でやらないといけないことは、今はできなくても自然とできる様になる時がきます。
うつ病の急性期の注意点は?
うつ病になると普段の物事の判断も困難になる程、判断力も落ちますし、単純なものごとの処理能力もかなり落ちてしまいます。
そのため、人生を大きく変える様な大切な決断をこのタイミングでしない事です。
人生を大きく変える様な大切な決断とは、例えば転職の決断や退職の決断です。
これを判断力が落ちているこの時期にやってしまうと、後々後悔することが多くなりがちです。
冷静な判断ができる様に、回復してから決断する様にしましょう。
【体験談】管理人のうつ病の急性期の状態と気持ち
管理人がうつ病の急性期の時は、文字通りベッドから動くことができませんでした。
その期間は丸々2週間くらいでした。
その間は、歯磨きや食事、お風呂などの日常生活もしたいと思った時だけやるという最低限の日常生活しかしていませんでした。
というかできなかったです。
自分の気持ちとしては、この世の終わりの様に感じ、過去の失敗やこれからの不安が収まらず、常に不安感があり、何もすることができない状態でした。
②うつ病の回復期とは
うつ病の回復期の期間はどれくらい?
目安:4ヶ月〜半年以上
うつ病の回復期の症状と特徴
うつ病の症状がよくなり、徐々に動く事が出来る様になってくる時期を『回復期』といいます。
回復期は、調子が良いと思っていたら翌日に悪化するといった様な症状が良くなったり、悪くなったりを波の様に繰り返しながら少しづつ改善していきます。
この時期に、体調とメンタルが好調な日が続いたからといって「もう大丈夫!」と自分で勝手に思ってしまい、無茶な行動をしてしては駄目です。
また主治医の指示なしに減薬や断薬をしてしまったりすると、症状が悪化してしまい、余計に回復が遅くなってしまう事もあります。
この時期の焦りは禁物です。
うつ病の回復期のおすすめの過ごし方は?
この時期でもまだまだ本調子ではないので、引き続き十分な休息をとりながら、抗うつ薬などでの治療を続けます。
十分な休息と抗うつ薬の投薬での治療によって症状が良くなってくると、気力が復活し、不思議と今まで失っていたものごとへの興味や関心が復活してきます。
また体調面も回復してくるため、自然と興味や関心があることをやってみようと思う様になるはずです。
回復期では、自分のやりたい事を心のままに少しづつ始めましょう。
ただし、回復期の特徴として調子のいい日は、まるでうつ病になる前の様な感覚にまで戻るのですが、逆に悪い日は1日中ベッドで過ごすなど悪い日といい日の落差が激しいです。
またずっと急性期に休息していたこともあり、体力も落ちていると思います。
なのでこの時期は無理は禁物です。
僕の感覚だとエネルギー全部が10と考えると9とか10使うのではなく、6〜7程度の使用量におさめる位がちょうどいいかなと思います。
なぜかというと調子がよい日にやりすぎてしまうと、翌日グッと疲れが溜まり、1日寝込んでしまったりしがちです。
そのせいで、せっかく出来た生活リズムが狂ったりしてしまいます。
うつ病の回復期って旅行に行っていいの?
うつ病がかなり良くなったら、旅行に行くのも良いことだと思います。
旅行は、新しい場所で、新しい発見をするため、脳も、体力も使うので、体力・脳を鍛えるのにちょうどよく、また回復程度が分かります。
但し、必ず主治医に旅行に行っていいかは事前に確認する様にしておきましょう。
うつ病の回復期の6つの注意点
- やりたいと思う事を心の赴くままに無理のない範囲で行う。「やらなければいけない」という様な強制感や焦りから行動してはだめ
- 調子の上げ下げに喜び過ぎたり絶望し過ぎたりしない
うつ病の回復期は波があります。その波に一喜一憂しない様にしましょう - 調子が良いからって無理し過ぎない
- 調子が悪い日に絶望しない
- 活動は、徐々に増やしていきいきなり沢山の量をやらない。
- 絶対に無理をしない様に心がける
【体験談】管理人のうつ病の回復期の状態と気持ち
管理人の回復期は、徐々に物事に興味が戻ってくる感覚であったり、天気が良い日に気持ちがいいという喜びの感覚など色々なものが感じ取れる様に徐々に回復していきました。
その当時思ったこととして、とても嬉しかったのと同時に、「自分が病気だったんだな」という事を再認識もしました。
この時の過ごし方としては、主に散歩、ブログの執筆、サウナ、子供の面倒、家事、メルカリなど自分の好きな事を中心に、運動療法である散歩や、脳を鍛えるためブログの執筆などをしていました。
③うつ病の維持期(再発予防期)とは
維持期・再発予防期の期間はどれくらい?
目安:薬物療法を始めてから1、2年程度
うつ病の維持期・再発予防期の症状と特徴
回復期が過ぎ、症状が安定し、社会復帰してもまだまだ安心はできません。
うつ病は再発しやすいため、回復期を過ぎても1、2年程薬物治療を続けながら調子のよい日を維持しないといけません。
この期間を「維持期」や「再発予防期」と言います。
症状としてはほぼうつ病の自覚症状が無くなる状態で、身体的な症状はこの頃には無くなっていると思います。
精神的な症状も、かなり落ち着いてはいるものの何かマイナスの出来事などが起こると、人より落ち込みが強めに出るなどの程度かなと思います。
うつ病の維持期・再発予防期のおすすめの過ごし方は?
この時期は、自分がうつ病になってしまった要因を振り返り、環境の調整を心がけましょう。
回復期間中にストレス発散法を見つけたのであればその発散法を利用するなどがおすすめです。
僕の場合は、週に最低一回はサウナに通う様にしています。
サウナに行くと嫌な事が頭の中から「スーーーっと」無くなるのでおすすめです。
また調子が悪くなると出る兆候(症状やサイン)をあらかじめ、家族や職場の方に伝えておく事も大切です。
うつ病の自覚症状の兆候は人によって違いますが、僕の場合は話をするのが遅くなったり、瞬きが増える事が人から見てわかるサインでした。
こういった人から見てわかるサインを伝えておく事で自分で気づかないうちにうつ病の発生の見逃しを防ぐ事ができます。
うつ病の維持期・再発予防期の注意点は?
この時期、症状がよくなったからと言って、主治医の指示なしに薬を勝手に減薬したりやめたりしては絶対に駄目です。
せっかく良くなった症状も、離脱症状などが起こり、またうつ病が悪化する恐れがあります。
【体験談】管理人の維持期・再発予防期の状態と気持ち
僕の維持期は、リワークにちょうど通い始めたタイミングが当たります。
症状としてはほぼうつの症状もぬけ、不安な気持ちが1日中続く事など少なくなり、ほぼ毎日、活動的に動ける様になってきました。
この時の気持ちとしては、職場復帰の不安はあるものの、それが気になって夜も眠れないや、何かに集中できないなどはなかったです。
不安などはあるものの、症状としてはかなりよくなっている段階だと思います。
まとめ:うつ病はどのステージでも焦りは禁物
うつ病の急性期、回復期、維持期(再発防止期)と順に、そのステージ事の症状やおすすめの過ごし方などを紹介しましたが、どのステージでも言えることは、焦りは禁物だということです。
具体的には、
①急性期の時は、焦って頑張らない、そして人生を変える様な重大な決断は行わない。
②そして回復期・維持期の時は焦って薬を断薬したり減薬したりしない。
一度うつ病になると最低でも1〜2年程度は付き合わないといけない病気です
焦らずゆっくり治療をし、確実に治療することを心がけましょう。
以上、この記事が少しでも参考になれば幸いです。